県魚ハタハタの漁が存続の危機…今季の水揚げ量が過去最少に 本隊の接岸もなし 秋田県

この記事をシェア

  • LINE
秋田 2025.01.21 18:13

今シーズンのハタハタの水揚げ量が13.9トンにとどまり、記録が残る1952年以降、過去最少となることが県のまとめで分かりました。

漁獲量の地域ごとの偏りも著しくなっていて、県内のハタハタ漁は存続の危機を迎えています。

県水産漁港課のまとめによりますと、今シーズンの季節ハタハタの漁獲量は、昨年末までの速報値で2.1トンです。

記録的不漁とされていた昨シーズンの93トンを大きく下回りました。

今シーズンの初漁日は去年12月15日で、1995年の禁漁明け以降、最も遅くなり、その後、季節ハタハタの群れ・本隊の接岸もありませんでした。

最も漁獲量が多かったのは、男鹿半島北側の北浦地区で1.3トンです。

次いで、八峰町の八森・岩館地区で0.8トンでした。

船川漁港などがある男鹿市南部からにかほ市までのエリアでは、漁獲量が著しく少なく、合わせても数百グラムほどと、地域で大きな偏りが出ています。

また、沖合の底引き網漁の漁獲量は、11.8トンで、昨シーズンの約7割でした。

沿岸と沖合を合わせた今シーズンの漁獲量は13.9トンで、記録的な不漁とされていた昨シーズンの109トンの1割ほどにとどまりました。

県に記録が残る1952年以降では、禁漁が始まる前の年・1991年の71トンが最少でしたが、今シーズンはこれをさらに下回り、県内のハタハタ漁は危機的な状況を迎えています。

近隣の青森、山形、新潟でも、ハタハタはここ数年不漁が続いていて、県水産振興センターは、船による調査などを行うとともに、隣県とも協力しながら資源量確保に取り組みたい考えです。