江戸から令和まで…時を越え受け継がれるひな人形 秋田市の住宅で3月3日から一般公開
間もなく迎えるひな祭り。
毎年3月3日に合わせてひな人形を公開している住宅が秋田市にあります。
今年も人形の飾り付けが終わり、地元の人などを迎え入れる準備が整いました。
歴史ある人形の数々を、一足早く見せてもらいました。
秋田市大町1丁目。
通町商店街を少し入った住宅です。
歴史を感じるひな人形など約100体を飾って、自宅で公開しています。
飾りつけをしたのは、この家に住む野口千恵子さん91歳です。
「みなさんがね、喜んで見に来て下さるもんですから、毎年頑張って飾らせていただいています」
約50年前、野口さんは、商家だった自宅の蔵に眠っていたひな人形の数々を見つけました。
古い物は200年以上前の江戸時代に作られたものだそうです。
ほかにも、面長の顔が特徴の享保雛や、江戸の末期に作られたとみられる古今雛などがあります。
人形が大好きだった野口さん。
古い人形を大切にしながら、娘や孫たちの人形も飾るようにしたところ、大掛かりなひな壇になりました。
江戸時代から令和まで、野口家に伝わってきた歴史ある人形の数々。
野口千恵子さん
「伝統的なお祭りってありますよね。それがやっぱり面倒くさくなって、だんだんと廃れていくんですよね。それがね、私すごく悲しいんですよ。古い物はみんな投げちゃう(捨てちゃう)しね。だから出来るだけ古い物を保存して、そしてこういう風な行事を絶やさないように、伝えていってもらいたいなと。まず古い人間としてそう思っております」
野口さんの家では、訪れた人にひな人形を公開していますが、自宅のため、連絡をしてから見学してほしいと話していました。
野口家のおひなさまは、来月3日から約1か月間展示されます。