「秋田一体+」で駆け抜けたブラウブリッツ秋田 今シーズンを総括

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秋田 2024.11.11 17:59

ブラウブリッツ、今年は「秋田一体+」のチームスローガンでスタートしました。J2で4年目のシーズン、成長し、積み上げ、新たにプラスにできたものはなんだったのか!?シーズンを振り返ります。

今年から20チームでの争いとなった明治安田J2リーグ。雪の日も暑い日もひたむきに戦い続けたブラウブリッツは15勝14敗9引き分け。これまで以上に勝ち点をプラスして順位は初めて半分よりも上、そして勝ち越しも初めてと「新たな歴史」を築き上げました。今シーズン、プラスにできたのは他にも。



コーナーキックやロングスローといったセットプレーが大きな得点源となってきたブラウブリッツ。しかし、今シーズンはそれだけではなく、新たな形をプラス。相手の分析も進む中でロングスローと見せかけて変化をつけた形から奪ったゴールもありました。さらに。シーズンが終盤に差し掛かった9月、秋田を訪れたJリーグのトップ・野々村チェアマンが今年のブラウブリッツについてこんな分析をしていました。

「去年より今年の方がチャンスの数というかチャンスをクリエイトしているものはたぶんちょっと進歩している感じがデータからは読み取れるんですよね」


今シーズンはゴールに迫るシーンも増え”流れの中からの得点”も多く生まれました。たとえば6月の清水戦。相手陣地で奪ったボールを右サイドで3人が絡んだパス交換で崩します。前の選手が走り込み空いたスペースにFW梶谷が入って決めました。

9月の徳島戦では右サイド奥へのロングボールからサイドでパス交換。その後のクロスにFW小松。と、ゴールまでの「道筋」にいろんな形がありました。

選手たちも攻撃面の手応えを感じていました。

諸岡裕人主将
「押し込んだときとかに人が動いて関わってというのは回数はもちろん去年よりも増えてるなと」「その回数は明らかに増えてきてると思いますし」「クロスまでいい形作ってクロス上げられてるとかそういう場面も増えてきていると思うんで」「道筋ていうか、ゴールへの迫り方がセットプレーだけじゃないとか、カウンターだけじゃないとかそうやって増えてきているのはチームにとってプラスのことだと思います」

セットプレーからのゴールが多かった昨シーズン、チームの得点者の上位4人のうち2人はDFでしたが、今年はチームでつないだボールを最前線のFWが決めきる事が増えFW陣が名を連ねました。

それでも平均得点は去年の0.88からわずかにアップの0.95で下から5番目でした。

一方、平均失点0.92はリーグで3番目に少なくJ1昇格を決めた横浜FC、それにプレーオフ進出のファジアーノ岡山に次ぐ数字でした。守備の堅さはJ1昇格プレーオフ進出チーム並みだっただけに来年はさらなる攻撃力アップが求められます。

今シーズンは3回に渡り、J2でのクラブの最多入場者数を塗り替え、9月のクラブ創立15周年記念試合では7467人がスタンドを埋め尽くしました。

11月10日の最終戦も5000人以上が足を運び、平均入場者数は去年より大幅にプラス=31.5%増の4128人でした。去年からの伸び率はJ2・20クラブの中でも4位。

より大きくなった声援は選手の背中を押しました。

諸岡主将
「攻めるときとかに盛り上がったりとか、ああいう瞬間っていうのはパワーもらうし」「球際競り合いに勝ったときとかチームが目指してるものとか求めてることをできたときに」「こういうプレーでも盛り上げってくれるんだというのは自分の中でも感じる部分がすごいあったんで、ファンの方々も一緒に戦ってくれてるんだなと思いますし、チームの事を分かって応援してくれてるのは自分にとってもうれしいなと」

ホームでも、そして遠方のアウェー戦でもサポーターと一体で戦い抜いたブラウブリッツ。

今年は大分、山形、仙台、そして甲府とこれまでJ2で勝ったことがなかったチームからも初勝利を奪い、新たな歴史のページを付け加えました。

来年、さらなる成長で、J1昇格につながる成績になることを期待しましょう。


当初目標にしていたJ1昇格プレーオフ圏=6位以内には勝ち点10差で届きませんでしたが、ブラウブリッツは今年上位6チームのうち、清水、山形、岡山、仙台には勝利を収めました。一方で最下位でJ3に降格した群馬には1敗1分けと勝ちきれませんでした。「勝ち点10」の差は下位チーム相手に取りこぼしがなければ、とも思えるシーズンでした。

ブラウブリッツは15日金曜にシーズン報告会を開き今年のチームの活動が終了します。