前市長の失職に伴う鹿角市長選挙 告示を前に公開討論会 立候補の意向表明の5人の訴えは?

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秋田 2025.04.14 18:14

鹿角市長選挙の告示を1週間後に控えた13日、市内で公開討論会が開かれました。

立候補の意向を表明している5人が、力を入れたい政策を訴えました。

市長選挙への関心を高めようと、鹿角青年会議所が開いた公開討論会。

これまでに立候補の意向を明らかにしている、金澤大輔氏、笹本真司氏、関厚氏、奈良大氣氏、藤井陽光氏の5人が登壇しました。

元市議会議員の金澤氏は、鹿角市出身の51歳。

市の外から人を呼び込む仕組みづくりや、最重要課題ととらえる農業の再生を訴えています。

金澤大輔 氏
「鹿角の課題解決に対しての外からチャレンジャーを呼び込む仕組みづくりっていうのを考えています」
「コメや農作物をつくることで、暮らしが守られ、売ることで、観光につながり、すべてにつながっているからです。手法としては、市営農園、農地保全、クラインガルテン、6次産業、丸ごと売り込みなど、他自治体で取り組まれている先進事例をもとに、6つのプロジェクトを考えています」

同じく元市議会議員の笹本氏は、広島県出身の39歳。

「対話と活力ある市政で鹿角の未来をつくる」と訴え、国の内外から投資を呼び込むとしています。

笹本真司 氏
「人口予測が下振れしたとしても、地域が成り立つ体制づくりが急務で、具体的には、最新技術をうまく使いながら、地域コミュニティの再編と、公共施設やインフラ再編の両方の議論を丁寧に進めて実行することが必要です。ここを怠ると、さらに加速度的に人口減少を招きます」
「医療体制を含めた出産・子育て体制の充実を図りつつ、観光・農業の軸をした、産業のブランド化や、企業誘致による生産性の高い産業体制が重要だと思います」

前の市長の関氏は、鹿角市出身の71歳。

これまで進めてきた市政改革の継続や、国や県、近隣市町村との連携強化などを掲げています。

関厚 氏
「人口減少対策といたしましては、まず、働く場所の確保が必要であり、地元企業の振興が重要であります。このことにより、若者の地元定着や、若者のUターンやJターンの受け皿となることができるというふうに考えております」
「やはり後戻りをしない。市政の改革ということが大事だと思っております」

奈良氏は、鹿角市出身の40歳。

イベントの企画運営などを行う会社の代表を務めていました。

子育て支援などを重点政策に掲げています。

奈良大氣 氏
「教育費の実質的無償化や、子育て支援の拡充を強化し、若い世代の経済的な負担を軽減するなど、まずは、いま現在、市民が困っていることへの解決に力を入れます。また、産業振興や、企業誘致を積極的に進め、安定した雇用を創出し、若者が夢を持って働ける地域経済を実現したいと思っています」

鹿角市出身の藤井氏は、77歳。

鹿角の文化や経済を学ぶ団体の代表を務めています。

緊急の経済対策のほか、文部科学省の職員だった経験をもとに、市内で公立大学の設置を訴えています。

藤井陽光 氏
「観光活性化でも、SNSを活用して、ピンポイントな発信をしないといけないんです。十和田と八幡平の間にある2つの観光地を持つ類まれな地であることをアピールして、首都圏の主に対象とする人に対策を打たなければ、ピンポイントな対策になりません」
「経済の緊急事態を解決したうえで、活気あふれる鹿角市のために、公立大学を設立したいと考えております」

失職した前の市長による市政運営への評価も焦点となる、今回の市長選挙。

討論会には270人ほどが集まり、5人の主張に耳を傾けました。

鹿角市長選挙は、今月20日に告示され、27日に投票が行われます。