能登半島地震の教訓を生かして…男鹿半島や山間部の鹿角市で大規模地震が起きた際の具体的な対応策の素案を公表 秋田県

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秋田 2025.02.26 18:04

能登半島地震を教訓に県は、地理的な特徴が似ている男鹿半島や、山間部にある鹿角市で大規模な地震が起きた場合の具体的な対応策の素案を公表しました。

道路の寸断などで孤立するおそれのある地域に、衛星携帯電話や無線を整備して、優先的に対策を進める方針です。

26日の会合には学識経験者など約50人が出席しました。

会合では、大規模な地震による揺れや津波といった直接の被害と、それに伴う道路の寸断や集落の孤立、避難生活の長期化など16のリスクへの具体的な対応策が県から示されました。

このうち優先的に取り組むべきとされている孤立対策については、ドローンなどを使って迅速に被害の情報を把握するとともに、住民から自治体に安否情報を発信できるよう孤立のおそれのある地域に衛星携帯電話や無線を整備する方針です。

関連して県は新年度、鹿角市で孤立した住民を救助する大規模な訓練を実施する予定です。

出席者からは直接的な被害を減らすための取り組みの重要性も改めて示されました。

跡見学園女子大学 鍵屋一教授
「耐震化というのは今までもこれはですね、年金生活している人はできないですよ。全額負担じゃないと。全額負担でもなかなか進まないんです。」

「耐震化さえしていれば避難所への負担も少なくなりますし、避難生活も楽になります。あるいは避難することも可能になりますので、被害をぐっと抑える、ここはまずひとつは勝負所であります」

県総務部 菅生淑子危機管理監
「地震は防ぐことはできませんけれども、地震による被害、そして災害関連死を含めて亡くなる方を防ぐことはできるというふうに改めて感じたところであります」

公表された素案は出席者からの意見も踏まえ来月、佐竹知事がトップを務める“防災・減災会議”でさらに協議されます。その後、県内全ての市町村に情報が共有され防災力の向上に役立てられます。