イギリス王室ゆかりの植物園が所蔵する「植物画」ボタニカル・アートの展覧会 カメラがなかった当時の文化を知る貴重な資料を展示 秋田市 

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秋田 2025.04.28 18:09

イギリス王室ゆかりの植物園が所蔵する「植物画」ボタニカル・アートの展覧会が秋田市で開かれています。

18世紀から19世紀のまだカメラがなかった時代にイギリスが輸入した野菜や果物を描いたもので、当時の文化を知る貴重な資料の数々です。

秋田市のアトリオンにある千秋美術館では、展覧会「おいしいボタニカル・アート」が開催されています。

18世紀から19世紀、イギリスは多くの国との貿易や経済の発展で王室を中心に世界中から新しい植物を輸入して、栽培するようになりました。

世界遺産にもなっている「キュー王立植物園」は研究機関としての役割も果たしています。

カメラがなかった時代、手に入れた新しく珍しい植物をはじめ身の回りの野菜や果物を写実的な絵として残しました。

そうした資料を中心に190点が展示されています。

こちらはチョコレートの原料になるカカオ。南アメリカ原産のカカオは17世紀の中頃にイギリスに伝わったと言われています。

こちらはヨーロッパが原産といわれるキャベツ。普段見慣れない根の部分から、球の部分、それに花までを細かく描きました。

この時代、一般家庭でも少しずつ食文化が多様化していったそうです。

関彩与子 学芸員
「植物の特徴を表すように、後でどういった植物なのかという分類に置くことが出来るかっていうことをわからないといけないので、その特徴をよく示した描き方になっています」

おいしいボタニカル・アート展は、6月22日まで秋田市のアトリオンの千秋美術館で開かれています。

期間中は、様々なイベントも予定されています。