3月に男鹿市で起きたマンホール内での死亡事故 県が設置した安全対策検討委員会は「施工管理の体制にかなり問題があったことも原因の一つ」と指摘

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秋田 2025.04.18 18:13

3月7日に男鹿市で起きたマンホール内での死亡事故を受け、県が設置した安全対策検討委員会が、内容非公開で開かれました。

終了後の取材に対し委員長は「施工管理の体制にかなり問題があったことも原因の一つ」と指摘しました。

秋田県建設部 小野潔 建設産業振興統括監
「事故の大きさ、痛ましさ、そして関わるものとしての責任を痛感しており」

この事故は3月7日、男鹿市脇本樽沢の県道で県が管理する下水道管の復旧工事を行っていた男性作業員3人がマンホールの中で相次いで倒れてその後死亡したものです。

事故を受け、県は先月安全対策検討委員会を設置しました。

委員長は埼玉県八潮市で起きた道路陥没事故の原因究明委員会の委員も務める、東京大学大学院加藤裕之特任准教授です。

加藤裕之 委員長
「下水道管理の工事でも今までなかったというようなですねほんとに痛ましい事案であるというふうに思います」

2回目の18日も前回同様、委員会は冒頭を除いて非公開で開かれました。

その理由について県は、警察や労働基準監督署の捜査が続いているためと説明しています。

委員会終了後取材に応じた加藤委員長は、事故の原因について酸素欠乏の可能性が高いとしたうえで次のように述べました。

加藤委員長
「現場の作業の体制として、受注していた企業が本来現場に配置すべき危険作業の主任者、というようなものが配置されてなかったと、いうことですとか、換気されてなかったとか、あとは測定器、有毒ガスを検知する測定器などもなかったと、いうようなことでえー施工管理の体制にかなり問題があったのではないかということも原因の一つかなと」

委員会では、有毒ガスや酸素濃度を常時検知する測定器の導入など、再発防止策についても話し合われたということです。

県は3回目の委員会が終わる5月下旬をめどに報告書をまとめて、ホームページで公表することにしています。