番組審議会リポート|
PROGRAM COUNCIL REPORT
放送番組審議会は、放送のもつ公共的使命、放送番組の適正を審査し、番組向上を図ろうという機関です。 秋田放送の放送番組審議会は、県内在住の7名の皆さんで構成され1月と8月をのぞき、毎月1回開催されています。
| 委員長 | 高橋 秀晴(秋田県立大学 特任教授・副学長) |
|---|---|
| 副委員長 | 佐野 元彦(㈱サノ・ファーマシー 代表取締役) |
| 委員 | 岩谷 真紀(主婦) |
| 委員 | 土田 ゆき(㈱ビリーヴ イン 代表取締役) |
| 委員 | 石黒 佐太朗(㈱秋田スズキ 代表取締役社長) |
| 委員 | 千葉 園子(㈱秋田魁新報社) |
| 委員 | 髙橋 大輔(探検家) |
第673回番組審議会が10月13日に開かれました。合評番組は「五能線全線開通90周年~歴史は続くよ、どこまでも~」2026年8月16日(日) 午後4時55分~午後5時25分 テレビ放送
審議委員からは
五能線とリゾートしらかみの魅力が十分に伝わってきた。ドローン映像を活用し、沿線の景観や列車の魅力を印象的に見せており、「乗ってみたい」と感じさせる番組だった。
一方、番組内の演出ではクラシック音楽とレポーターの軽快な雰囲気の組み合わせにやや違和感があり、90周年という節目でややPR色、宣伝的な印象も受けた。五能線の未来へ繋がるメッセージが示されれば、より意義深い内容になったと思う。
空撮や俯瞰映像によって列車と沿線風景の魅力が効果的に表現されていた。
アーカイブ映像の活用も放送局ならではで、歴史や地域との関わり、人々の温かさが伝わる見やすい番組で家族と共に楽しんだ。
レポーターの人物紹介や秋田県側の要素の取り入れについて、もう少し踏み込んだ演出をされていれば視聴者により親近感を持って頂けたのではないかと感じた。
リゾートしらかみは大きな窓でゆったりとくつろげる列車で、その特徴や魅力をわかりやすく伝えていた。五能線が地域住民の通学や生活を支える路線として重要な役割を果たしてきたことを改めて感じた。観光資源としての魅力だけではなく、地域住民と鉄道との関わりがもう少し描かれていても良かったと思った。
20年ぐらい前に乗車した時を思い出しながら番組を視聴し、五能線や沿線地域の魅力を改めて感じさせてくれる内容から「もう一度乗ってみたい」と思った。 五能線は観光路線である一方で、天候の影響を受けやすい路線。沿線観光には宿泊や計画的な移動が必要なこと、深浦町の観光資源や情報発信についても関心を持てた番組であった。
25分番組で五能線・リゾートしらかみについて、沿線自治体の取り組み紹介、歴史検証等の複数のテーマを盛り込む必要があり、制作側は非常に苦労したと理解できるが、それぞれのテーマがやや掘り下げ不足との印象を受けた。旅行者目線の具体的な利用方法、深浦町と能代地域との歴史的、生活圏的な繋がり、生活路線としての課題や将来性についても踏み込んでほしかった。
映像の美しさや旅の演出は優れており、「実際に乗ってみたい。行ってみたい。」という気持ちを十分に喚起する内容であった。
しかし、列車の進行方向や場面設定、レポーターの役割がやや曖昧だった。車両名称の由来を含め、五能線の歴史的背景から現在までの丁寧な説明を入れると良かったと思う。
といった意見が出されました。
第672回番組審議会が9月28日に開かれました。合評番組は「熱闘!親父たちの甲子園~第8回全国500歳野球大会~」2026年8月11日(火・祝) 放送
審議委員からは
3チームにはそれぞれに物語やメッセージが感じられ見応えのある番組で、胸が熱くなるシーンが多く非常に楽しく視聴できた。500歳野球を通じて、親子関係の新たなあり方、人は年齢を重ねても成長し続けることや老いと向き合いながら生きる意味を感じた。
改善点は特に見当たらないが選手たちの少年時代から高校時代など若い頃のエピソードが加われば人物像をより深く理解できたかもしれないと思った。
500歳野球に挑む人々の人生模様が描かれており、大会そのものへの関心も高まった。
どのエピソードも丁寧な取材に裏打ちされた魅力的なストーリーで、試合内容自体もドラマ性に富んでいたため深い感動を受けた。秋田発祥の価値ある文化や大会の魅力を広く伝えるだけでなく人生や人間関係を丁寧に描いた優れたドキュメンタリーで、今後も継続して観たいと感じた。
番組冒頭や終盤に描かれた選手たちの懇親会の様子から「秋田らしさ」を強く感じ、地域の人々が全国から訪れる選手たちを温かく迎え、大会を盛り上げている雰囲気がよく伝わってきた。500歳野球を通じた人々の絆や人生の歩みについて描かれており深く感銘を受けた。大会の歴史やルール等に関する補足説明が加われば、より視聴者にわかりやすかったのでは?
毎年放送される500歳野球の特集を楽しみにしており、今回は選手それぞれにドラマがあり、さらに昔の写真を取り入れるなどこれまでとは少し違った工夫が感じられた。「おやじたちの甲子園」に参加する人々の姿からは年齢を重ねても挑戦を続けることの素晴らしさが伝わってきて、視聴後に明るく前向きな気分になれた。
3つの物語が1つの作品としてつないだ連作短編集のような構成で見応えがあり取材対象者が非常に率直な言葉で語っているのもこの番組の大きな魅力である。事前アンケートをもとにチームや人物の物語を構想して組み立てられており、取材相手とも信頼関係を築けられているからだと感じた。500歳野球が全国へ広がっていくことと来年の番組に期待したい。
番組のハイライトは藤谷さんのエピソードで復帰登板が成功せず、実際に思うようにいかない姿が描かれたことで人生の苦悩や再起への挑戦がよりリアルに伝わり、強く心を打つ内容になっていた。老い、衰え、世代交代、地域の衰退などのテーマも描かれており、3つの物語が有機的に繋がることで人間の生き方や地域社会の有り方まで考えさせる深みのある番組であった。今回の経験を今後の番組制作に生かしてほしい。
といった意見が上がりました。
第671回番組審議会が7月21日に開かれました。合評番組はABS防災ACTION 「日本海中部地震を忘れない」ABSラジオ 2026年5月26日(火)放送 でした。
① あさ採りワイド秋田便10:00~10:18
「紙芝居が伝える津波の傷跡」
② まちなかSESSIONエキマイク14:00~14:18
「加茂青砂から学ぶ~怖いのは海か山か~」
審議委員からは
日本海中部地震の体験を踏まえ、番組冒頭の不安を煽るBGMや酒井アナウンサーの朗読に怖さを感じたが、津波の危険性をリスナーに実感させるためのいい演出だった。
防災ガイドやツアーの紹介を通じて新たな学びがあり、防災知識や教訓を今後に活かすためにも、引き続きこのような番組を放送してほしい。
酒井アナウンサーの紙芝居の朗読の場面は、その語り口や効果音などからも臨場感があり、テレビ映像より当時の様子が伝わってきた。被災未経験の県外出身者のガイドさんの活動に深く感謝し、その内容からも災害への備えの必要性を再認識させられた。
日々の防災情報の収集は難しいので、テレビやラジオ番組で継続的に取り上げてほしい。
紙芝居をラジオドラマとして取り上げた着眼点に感心させられた。
場面の切り替わりがややわかりにくい部分もあったが、ナレーションや効果音、酒井アナウンサーの朗読によって、ラジオの良さを生かしつつ、防災への教訓も押さえられており良かったと思う。
加茂青砂の企画については地形や避難経路をわかりやすく伝えていた。地域ごとに異なる災害リスクや避難行動を考えることが大切であり、防災報道もこの点に留意して放送することが大切と感じた。地域住民の声が加われば、より具体性や説得力が増したと思う。
災害時には「自分は大丈夫」という安全バイアスが働きやすいが、当事者になるとこんなに恐ろしいことなんだよというところに引き込まなければわからないと思う。そういう意味で、2つの番組とも非常に臨場感にこだわった作りをしていて、災害を自分事として捉える効果を十分に発揮していた。
避難経路の取材中にガイドが転倒した場面があったが、避難経路の維持管理や定期点検の重要性を感じた。県民防災の日を活用し、それぞれの地域で避難経路の確認や見直しを行う機会を設けてもよいのではないか。
今回はちょっと角度の違う2番組が連動することによる相乗効果、違う価値というのが生まれている感じがして非常に効果的であったと思う。災害時の教訓は必ずしもすべての状況にあてはまらず、防災に絶対的な正解はない。その時々の状況を自ら判断する重要性を伝えていた。ラジオでの紙芝居、被災未経験の県外出身のガイドさんの登場や若手スタッフの登用、様々なエピソード等が番組全体の説得力を支えており、単独番組では得られない価値を生み出しており大きな成果であった。
といった意見が上がりました。
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